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歯がズキズキ痛い!虫歯?歯がしみる

こんにちは。徳島市の歯医者「新浜歯科医院」です。

暑い日が続いていますが、皆さん歯がズキズキいたかったり、しみていませんか??

歯の構造から痛みを理解する

歯は、硬い組織であるエナメル質が中心部分の歯髄・象牙質を覆っています。皆さんの目で白く見えるものはエナメル質であり、ここがむし歯菌の酸によって溶かされると、徐々に象牙質から歯髄へと進行し、組織全体が溶けてしまうと痛みすらも感じなくなってしまいます。

エナメル質に痛みはありませんが、エナメル質が覆っている象牙質は象牙細管という直径が0.8〜2.2マイクロメートルほどの細い管でできており、その管が歯髄(歯の神経)に向かって通っており、象牙質がむし歯菌などの影響で何らかの異常を感知すると、刺激が歯髄に伝わって痛みを知覚できる仕組みになっています。

むし歯・冷たいもの・ブラッシングで歯が痛むのは、象牙質が刺激を受け取っている状態なのです。

虫歯の仕組み

虫歯は、口の中の細菌が食べ物に含まれる糖分を分解し酸を出し、歯を溶かすことで歯に穴が開くことです。エナメル質が溶け象牙質、歯髄へと歯の深部に進行していけばいくほど痛みが強くなり、治療が大掛かりになっていきます。

ようするに初期では痛みを感じることがないが、進行すると痛みを感じてしまうということです。

痛みを感じたり収まったりするという方もいるかもしれません。痛みを感じるほどの虫歯になった場合は自然治癒することはありません。

虫歯の痛みが一時的におさまる原因

虫歯の痛みが一時的におさまる原因を3つにまとめます。

①痛みの閾値の変化

虫歯による痛みは、初めは軽度ですが、どんどん悪化します。痛みを感じ続けると、痛みの閾値が鈍くなり、だんだん痛みがわからなくなってくることがあります。これによって、痛みが治まった気がするのです。

②痛みの一時的な軽減

歯の痛みと体調、ストレスの関係はとても密接で、体調の回復に伴って、痛みがおさまったように感じることがあります。

③神経の死滅

虫歯が進行すると、歯の内部の神経に刺激が与えられます。最初のうちは痛みを感じますが、神経が死滅すると一時的に痛みを感じなくなることがあります。これは、神経が刺激を感じる能力を失ったためです。

神経が死滅するとどうなるのか?

歯の神経が死滅すると、痛みを感じられなくなります。
そして徐々に骨に溶かしてしまいます。骨が溶けて治療期間が伸びたり、抜歯しか選択肢がなくなる場合があります。

虫歯や歯のトラブルがある場合は、できるだけ早く歯科で治療することが大切です。

虫歯を放置するとどうなるのか?

痛みが消えたと思っている間もむし歯は進行します。虫歯がさらに奥まで進行すると、歯以外にも影響を及ぼす可能性があります。

①根の先に膿が溜まる

根尖病変といって、根の先に膿の袋を作った状態です。徐々に膿の袋は大きくなり、腫れや痛みを繰り返します。根の中から膿を出し消毒をする治療を行います。場合によっては、歯ぐきを切開して膿を排出させる場合もあります。根の先の病巣が無くなるまで、繰り返し治療を行う必要があります。

②上顎洞炎

上顎の奥歯は、鼻の副鼻腔という空洞近くに位置しています。副鼻腔の中でも上顎洞は、歯の根の先と距離が非常に近いため、根の先に膿が溜まると、上顎洞に流れ溜まるようになります。口臭が強くなることや、頭痛・目の下の痛みがでることがあります。場合によっては、顔面が大きく腫れる事もあります。
抗生物質を服用しながら、根の治療を行い、上顎洞内がきれいになるまで膿を取り除きます。

③顎骨骨髄炎

歯の根の中の細菌が、顎の骨にまで広がってしまうことがあります。顎の骨に感染することです。骨髄炎になると、強い腫れ・発熱・寒気・嘔吐などの症状がでます。全身の倦怠感が強くなり、口を開けるのが難しくなることもあります。
原因と思われるむし歯の治療後、骨髄炎の治療を行います。膿が出ている場合には膿を排出させ、感染しているであろう骨や筋肉を取り除く外科手術が必要なこともあります。入院・抗生物質の点滴が必要になることもあります。  

など他にもありますが代表的なものを挙げてみました。

 痛みの原因がむし歯でない場合

突然の歯の痛み、不安になってしまいますよね。歯が痛いと「むし歯かな?」と思ってしまいがちですが、実は歯の痛みを起こす原因は虫歯だけではありません。

①知覚過敏

知覚過敏は、歯が温度刺激などにより痛みを感じる場合を言います。

象牙質が露出した部位などに、冷たいものが触れると、ズキンと一瞬痛みが走ることがあります。虫歯のように細菌感染しているわけではありません。知覚過敏は、改善することがありますので、痛みが無くなったと感じることもあると思います。

知覚過敏を起こす主な原因は、歯茎が下がり、歯根が露出することによって象牙質が剥き出しになる、といったことです。

この他にも、歯がすり減ってエナメル質がなくなり、象牙質が出ることによって知覚過敏を起こすこともあります。

②歯周病

歯周病が進行すると、歯茎が下がり、歯の根の表面が露出するので、刺激によって歯が痛むことがあります。また、歯がグラグラと揺さぶられるので、噛む時に痛みを感じることがあります。
歯周病は、噛みしめ食いしばり、免疫力が低下している時や、女性の場合は出産前後や月経前後・更年期などホルモンバランスが乱れる時に、急性炎症を起こしやすくなります。そのため、一時的に症状が出て痛みがでるものの、体調の変化によって痛みが治まることがあります。

歯茎が炎症を起こす歯肉炎や、歯を支えている骨まで溶け始める歯周炎のことを歯周病と呼びますが、歯茎に強い炎症を起こしたり、膿が溜まって腫れたりすると強く痛みを出すことがあります。

歯周病は、口の中にいる細菌が歯ぐきに感染し、歯ぐきとその奥の骨までも破壊していく炎症性・感染性の疾患です。日本人の中高年層の多くが歯周病を患っているといわれています。

歯周病にかかると歯ぐきの腫れ・痛み・出血・歯周ポケットが現れ、さらにケアを怠ると細菌が歯周組織をゆっくりと破壊していき、歯のぐらつきやがたつきが出てきて、歯を支える力がなくなってしまうため、やがて歯が脱落してしまいます。

 ④歯の破折

歯に亀裂が入る、歯が割れる、といったことでも痛みが起こります。神経が入っている場合には、まずは冷たいものや熱いものでしみる症状、噛むと痛むという症状などが起こってきて、神経の炎症がひどくなると、ズキズキと強い痛みを起こしてきます。

神経がない場合には、噛むと痛い症状、重苦しいような鈍痛に加え、歯茎が腫れて痛い、というような症状も起こってきます。

⑤咬合性外傷(噛み合わせが高い、歯ぎしり・食いしばり)

噛み合わせが強く当たりすぎると、歯が埋まっている歯肉、歯根膜にダメージを受け、痛みが出てきます。歯ぎしりや食いしばりによって歯に強い力がかかり続けている場合、強い力がかかっていなくとも、歯をずっと噛みしめたり、カチカチと噛み合わせたりする癖により、歯に痛みが出ることもあります。最近このような症状のかたを多く見かけます。

どう防ぐ?

これは定期的な歯科検診、歯周ケアしかないと思います。歯科医院でのチェックを行うことにより、日頃のケア方法や注意しないといけない生活習慣などをお話できるとおもいます。